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現場に置かれているものの素性は、どのように把握できますか?

 

1.ものの置き方がルール化されていなかった現場のこと

製造現場には2種類のものが置かれています。

・生産設備

・生産設備以外のもの

 

生産設備は、原則、一定の場所に固定され、そこで機能しています。

生産設備は固定資産です。

 

固定資産管理台帳で設備の素性を管理します。

動かないものでもあるので、その生産設備の素性がわからなくなることはありません。

 

一方、生産設備以外は、どんどん”移動”し、入れ替わります。

”移動”し、入れ替わるので、識別する手段がないと、素性がわかならなくなります。

 

製品、仕掛品、原材料、不良品、手直品、治工具、補助材料・・・・。

これらの置き方が、ルール化されていない現場のQCDの水準は、概ね低いです。

 

ルール化されていないので、何が、どこに、どれだけあるかの情報が共有化されていません。

すると次のようなことが発生します。

 

次工程へ流すべき仕掛品を探すのに、時間が掛かる。

出荷のため探しているとき、製品に傷をつける。

不良品を製品と勘違いして、社外へ流出させた。

段取り作業の治工具をそろえるのに、手間が掛かる、

などなど。

ものの置き方がルール化されていないと、こうした事態が日常化します。

 

各工程、各職場ごとの5Sがやられていても、それだけではだめです。

工場全体を俯瞰した、全体最適視点での5Sもやらないと儲かる工場経営につながりません。

 

 

 

現場へ生産指示を出すことが生産管理であると誤解している管理者がいます。

こうした現場での興味の対象は納期のみ。

 

その結果、現場へ生産指示を届けるまでが改善の対象にとなってしまうのです。

・営業から届いた受注情報から生産指示へ変換する作業の改善

・生産指示票の工夫

生産指示後のフォローと評価が抜けます。

 

かって生産管理業務を担っていた中小現場が、そのような状況でした。

 

受注情報を受けるところから、現場へ生産指示票を発行する作業までの改善を、担当者ごとにやっていました。

各担当者は一生懸命でした。

 

しかし、その頑張りが、なかなか現場での成果に反映されませんでした。

ものの置き方のルールがなかったからです。

 

工場全体を一気通貫で見通す、全体最適の視点がなかったからです。

どんなに工夫された生産指示書を受け取っても、ものの管理ができていないと現場の負荷は減りません。

 

現場のものの管理は現品管理と呼ばれます。

生産管理の3本柱(進捗管理、余力管理、現品管理)のひとつです。

 

 

 

 

 

2.現品管理の手段

現品管理は、3つの情報を、現場で共有する仕組みです。

・何が(物)

・どこに(場所)

・どれだけ(量)

 

現場にある、あらゆるものを識別、区別できる状態をつくり、それを維持します。

仕組みづくりで活用すべき手段は、現品票、色別、場所別などです。

 

 

 

1)現品票

品名、品番、数量、状態説明、次工程、特記事項などを記入して現品に貼り付けます。

統一のフォームで現場展開することがポイントです。

各担当者が個別に対応していては、情報共有になりません。

 

先にあげた現場でも、担当者ごとに表記を工夫しては現品に表記してはいました。

しかし、表記のない現品も存在し、表記のフォームも統一されていませんでした。

したがって、全体最適化視点での情報共有化にまでは、至っていなかったのです。

 

一方、現品管理が、しっかりやられていた現場も経験しました。

現場にものを置くときには、どんなものであっても必ず現品票を貼り付ける。

そこでは、これが徹底されていました。

 

新人技術者として現場へ配属されたとき、現場管理者からしつこく教えられたことのひとつです。

今でもその習慣が身についています。

ですから、現場に現品票のないものがあると、たいへん気になります。

 

現品管理が徹底されると、現品票が貼られていないものが置かれていたら異常と判断するようになります。

このルールが徹底されている現場の5Sの水準は高いです。

 

 

 

2)色別

現品を色分けして、色別のしやすさを高めます。

先の1)現品票と組み合わせると効果的です。

 

例えば、白色の現品票なら正常品、黄色なら試作品、赤色なら不良品。

現品票の識別力が高まります。

さらに、現品そのものに着色するという方法も考えられます。

 

煩雑な現場において「色」を使うのは効果的です。

文字のみと比べて、確実に識別力が高まります。

 

 

 

3)場所別

置き場所で識別します。

品番ごと、あるいは、正常品、不良品、試作品、手直し品などの状態ごとに、収納するエリアを定めます。

正常品のエリアを定めるときは、先入れ先出しに配慮することが肝要です。

 

 

 

これらの3つの手段を組み合わせて、現品管理の仕組みをつくります。

それが、現場で、現品を扱うルールです。

 

事務所スタッフも含め、全員に周知徹底されて初めて効果があります。

そのためには、複雑なルールにしないことです。

正しく、即、判断できれば、それで十分に目的を果たせます。

 

 

 

 

 

3.まずは、現品管理

現品管理は、現場管理で最初にやるべきことです。

現品管理が定着していないと、そのあとが進みません。

現品管理が土台となって、さらなる管理が展開していきます。

 

あるべきところにない。

あってはいけないところにある。

工程をジャンプした仕掛品に気が付きやすです。

 

こうして、現品の流れを管理できます。

機能別レイアウトでは極めて重要なことです。

 

現品管理の量に着目すれば、仕掛在庫低減の取り組みが展開できます。

狙いは運転資金の縮小化による手元現金の確保です。

この取り組みは、さらに生産リードタイム短縮へとつながります。

 

また、不良品の現品管理により、不良品分析も可能です。

不良品はできるだけ早く、処理すべきものですが、一方で品質情報を得るためのサンプルでもあります。

現品管理ができていれば、安心して調査できます。

 

 

現場に置かれている、生産設備以外の、あらゆるものの素性をはっきりさせます。

現品の素性がわからなくて、現場で悩むことがなくなります。

現品を探すストレスからも解放されます。

 

全体最適視点での5Sも進み、見た目スッキリの現場では、モラルも高まるのです。

やる気も出ます。

 

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