戦略的工場経営ブログ経営者は哲学を持って現場へ想いを繰り返し語る

ご自身の哲学を言語化できていますか?
1.所詮、他人は他人である
言うのは簡単ですけど自分のやりたいことを現場に落とし込むことは簡単ではない。 それが危機感としてあるので、こういう風に継続して発信しないと。 1回言っただけで分かってくれるほど人と人はつながっているわけではないんでね。本田圭佑選手の言葉です。 本田選手は小学生向けのスクールやクラブチームの実質的なオーナーでもあります。 サッカー選手と経営者の2足のわらじです。 先の言葉は、自身が所属しているイタリアの名門・ACミランのことを語ったものです。 好調とは言えない状況にあるのを受けて、経営者視点でチームの状況を説明しています。 工場経営も結局のところ人次第です。 人に働きかけて、動いてもらうことが経営の要諦です。 共感を醸成し、やる気を引き出し、自律性を発揮したくなる現場を整備すれば人は活きます。 最も理解し合った家族にさえ、自分の意図を正しく伝えるのは簡単ではありません。 会社の仲間は、理解しあっているとは言え、他人は他人です。 生まれた育った環境から始まり、学歴、職歴が、皆、異なります。 自分の意図することが、簡単に伝わると考える方が不自然です。 それ故に、多くの経営者は、自分の想いを現場へ浸透させるのに苦労します。 これこそが、経営者の仕事です。 ですから、想いが伝わったと実感できたときは、経営者ならではの充実感があるのではないでしょうか。 したがって、「現場が動かなくて困る」という趣旨の言葉を耳にすると違和感を感じます。 経営者の想いを現場に浸透させることこそが、経営者の仕事です。(出典:日本経済新聞2015年10月23日)
2.繰り返し語ることで本気度を示す
想いを現場へ浸透させるためには、繰り返し語るしかありません。 ひたすら繰り返します。 一方で、現場は、管理者や経営者の本気度を試してもいるのです。 「また、あんなことを言い始めた。 そのうち、あきらめて言うのをやめるかもしれないから、しばらく様子を見よう。」 繰り返し、繰り返し、繰り返し、現場へ語るのは、本気度を示すためです。 本気でやる遂げるぞ、と現場へ意思表示をしていることに他なりません。
3.繰り返し語るためにたいせつなことは
生産現場の管理者時代、業績と安全衛生をセットで繰り返し、現場へ語っていました。 そうせざるを得ない状況に直面したからです。 半年に渡って、安全衛生上のトラブルを連続して発生させたときでした。 悪い流れを断ち切ろうと必死でした。 必死になって語っていれば、共感してくれる現場リーダーも現れるものです。 一緒に汗をかいてくれました。 そして、このような時であっても、現場には収益責任があります。 安全衛生上のトラブルでたいへんだろうから赤字で結構ですよ、とはならない。 当然のことです。 大手の現場なら、多くの役割を、多くの人員で分担できます。 負荷を分散させることが可能です。 しかし、経営資源に制約がある中小現場では、そうはいきません。 いきおい、管理者の業務上の負荷が高まります。 つらい状況になりますが、なんとかしなければなりません。 こうしたとき、ぶれずに、強い気持ちを持つためには、何かが必要です。 ふと一息ついたときに、素朴な疑問が、自然と湧き上がってきます。 ・なぜ頑張らねばならないのか ・なぜ想いを伝えねばならないのか こうした素朴な疑問に、圧倒的な確信を持って答えられる何かがなければなりません。
なぜ悪いかを分っていないような気がします。 気づかずにさまよっているんで選手としてやっていて難しさは続いています。 過去の栄光を捨て切れていないのか、昔と同じやり方でいけると思っているのか。 どちらにしてもフィロソフィーが感じられないというか。 一体感みたいないのが薄い感じはしますよね。 それ(フィロソフィー)がないと動物園になっちゃいますんでね。 会社が歩んでいく方向をしっかり社員全員に伝えることこそトップの役目だと思いますけどね。経営者が持つ哲学を経営理念に昇華させ、それが浸透したモノづくり現場は強いです。 現場は、経営者の想いを、自然と、肌で理解します。 経営者と現場が一体となった強さを感じます。 経営者は、哲学を持って、繰り返し、現場へ想いを語るのです。 経営者の哲学を経営理念に落とし込み、現場へ浸透させる仕組みをつくりませんか?(出典:日本経済新聞2015年10月23日)