戦略的工場経営ブログ三位一体の生産管理
貴社の生産管理は工場経営とつながっていますか?
1.生産管理の体系を活用したご支援
弊社では、主に100名以下の中小製造企業での仕組みづくりをご支援しています。
社長が不在でも、現場が自発的に回るようにすることが狙いです。
改革ののろしを現場から上げて、人時生産性を高めます。
ご支援をする企業では、
売上高を5億、10億と拡大させ、成長路線に乗ろうとする積極的な経営者が多いです。
(積極的なので、ご相談をされるわけで、当然ではありますが。)
ご支援の切り口は問題の解決ですが、
最終的には、経営者が考える、大手にはない中小ならではの強みを発揮いただくことを目指します。
ご支援するメニューを
パッケージとしてご用意しており、
経営者が必要と考える項目を選択いただきます。
ご相談をいただく経営者の現場の状況は千差万別です。
それに応じた計画を組みますから、ご支援はオーダーメードとなります。
ただし、各論ではオーダーメードですが、
弊社としてご提供する価値全体は体系化されており、ベースは生産管理の体系です。
そこに、弊社のノウハウを加味して、儲かる工場経営を実現させる体系としています。
あらゆるご要望へ対応するためにも、
メニューを体系化しておくことが欠かせません。
社長のための生産管理を現場へ定着させることが弊社の仕事です。
2.納期遵守のための工程管理と捉える
セミナーやご支援でお話していると、生産管理に抱くイメージが様々であると感じます。
生産管理を工程管理のイメージでとらえている方もいれば、
工場経営全般に関わる管理業務と
とらえている方もいらっしゃいます。
どれも正解であり、間違っているわけではありません。
これは、その経営者が直面している問題や自社事業のステージに応じているのです。
売上高が1億円の規模を超え、さらに
ステップアップしようと考えている経営者は、
納期遵守のための工程管理と捉えます。
モノづくりを事業とするならば、
まず、やらねばならないことは、品質とともに納期の遵守です。
顧客の信頼を獲得するのに、品質と納期は絶対だからです。
だから、それまでは、
社長が先頭に立って現場を引っ張り、
力づくで、納期を遵守してきました。
しかし、これからは、
社長が現場に不在でも、現場が自発的に納期を遵守する体制を構築したいのです。
社長がトップ営業に出る、あるいは今後の戦略を練る時間を確保します。
まずは、納期遵守の仕組みを作りたくなるのです。
まさに今、このステージに向かうべく、ご相談をいただいている企業があります。
既存事業の足固めをして、トップが新規事業へ攻勢をかけようとしているのです。
現場に詳しいトップが営業に専念できる体制をつくりことで、次のステージへ事業を高められます。
納期遵守を主目的とした工程管理は狭義の生産管理とも言えます。
3.儲かる工場経営、そのものと捉える
セミナーやご支援を通じて、お伝えしていることのひとつに、
生産管理とはQCDの体系である、というのがあります。
生産管理とは、
品質管理、原価管理、工程管理を統合したもの、
つまり、工場経営そのものと考えるのです。
この考え方は、ある規模に成長したモノづくり現場で欠かせません。
この水準では、納期遵守のみに焦点を当てた生産管理は卒業です。
利益を生み出すのに、力づくでは限界があります。
売上高が1億円を超え、
2億、3億と成長を重ね、
10億円規模に達すると、現場の状況も様変わりします。
少品種多量生産であるなら、
物量への対応が主な課題となり、
気合で乗り切るのは無理にしても、
人員をかければ対応できるでしょう。
しかし、多品種少量生産ではそう行きません。
品種が多いのです。
識別したうえで、各品種を切り分け、管理する必要があります。
成り行きで、何となくの仕事のやり方では必ず行き詰まることでしょう。
そこで経営者は、全社統一の、全社一気通貫の管理体制が欲しくなるのです。
単に納期だけを遵守していればいい状況ではありません。
多品種で、いかに儲けるかを真剣に考えます。
それが、品質管理、原価管理、工程管理、三位一体の生産管理体制です。
各管理は決してバラバラにあるのではなく、関連してきます。
品質抜きの原価管理はあり得ませんし、
コストに配慮のない工程管理もあり得ません。
多品種となればより複雑です。
儲けるためには、経営者の意図した仕事のやり方やルールを決める必要があります。
経営者の想いに沿って生産管理の体系を構築するのです。
先日、10億円規模の企業の経営者からのご相談で次のようなお話がありました。
「日頃、繰り返し言っている仕事のやり方が、現場へ、どの程度、浸透しているかわからない。」
ステージを高めつつある企業が、必ず直面する課題は、仕事のやり方を全社で統一することです。
言い換えれば、経営者の想いを現場の隅々にまで浸透させることでもあります。
そこで、三位一体の生産管理体制という体系を活用して、仕事のやり方を伝えます。
体系となっているものは伝えやすく、理解されやすい特性があるのです。
売上高が1億円を超えて、数億円規模では、まずは、納期に焦点を当てた生産管理。
売上高が10億円を目指している段階、あるいはそれを超えた段階では、三位一体の生産管理体制。
現場が置かれているステージ、目指しているステージで生産管理の捉え方も変わります。
目線が変わるからです。
丘の上から眺めれば、遠くが見えます。
ステージが上げれば、納期以外の、つまり儲けることに、焦点がどんどんあるのです。
三位一体の生産管理体制のしくみをつくりませんか?