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貴社では、現場から悲鳴が上がっていませんか?

1.トップが先頭に立たないと結果は出ない

昨年、発覚した

神戸製鋼所の品質データ偽装、

日産自動車や

SUBARUにおける検査不正問題は、

日本の製造業に悪影響を及ぼすことが懸念されます。

 

日本製品の信頼性が低下し、

ブランドが棄損するのでは?という心配を払拭できない状況です。

 

日経BP社による

大手、中小の企業1,496社を対象にした

アンケート調査の結果では、

一連の問題が、日本の製造業に

深刻な悪影響を与えると思うか、

との問いに対して88.7%の企業関係者が「悪影響を与える」と回答しています。

(出典:日経ものづくり2017年12月号)

 

モノづくりにおける

品質の位置付けは小さくないと

多くの人が認めているにも関わらず、

なぜ、今回、大手製造企業でこのような不祥事が発生したのか?

原因が何であるか整理することは大切なことです。

 

 

 

今や、品質はあって当たり前のものかもしれません。

”高品質”が

絶対的な競争力を生むことはないですが、

それが無ければ、そもそも競合と戦う場に立てない。

品質問題を発生させると、

仕事があっという間に他へ回ってしまうかもしれない。

多くの中小製造企業は、こうした不安をいつも感じているのではないでしょうか?

 

以前のブログに、品質問題の原因が人手不足云々という解説に違和感を感じると書きました。

品質はできてあたりまえ、できなかったら大問題という性質のものです。

 

したがって、管理者と現場の日頃の意思疎通が大切なことだと考えています。

問題の本質は人手不足のほうにあるのでなく、経営者の姿勢や想いのほうにあるのです。

 

結局、組織のトップが先頭に立たないと、品質活動の結果は出ません。

(品質活動に限った話しでもないですが・・・)

これは、経験を通じて痛感したことです。

 

 

 

 

 

2.変化に適応できないことが問題の本質

日経ものづくり2107年12月号で、この問題が生じた原因を分析していました。

元トヨタ自動車の開発責任者で

愛知工業大学工学部機械学科教授、藤村俊夫氏の

言葉を紹介しながら、経営陣の姿勢に問題があったと指摘しています。

 

藤村俊夫氏は、

「ドイツVolkswagen(VW)社の

排気ガス不正問題や三菱自動車の燃費不正問題と全く同じ構図だ」と指摘する。

経営陣がまともに経営せず、

過度な収益性を求める「儲け主義」に走り、

かつ現場に全てを押し付ける「放任主義」に陥ったら、現場は不正に向かってしまうという。

 

経営陣は現場の声を聞かず、

ヒトもカネも知恵も十分に出さずに利益を出すように現場へ圧力をかけた。

 

そのため、

現場はきちんとした「ものづくり体制」を

構築できないにもかかわらず、

実力を顧みずに無理な受注を取りに行く。

 

当然、不良率が高まるなどの

不具合が発生するが、

不良品を廃棄して造り直すと、コストや納期の点で顧客要求を満たせない。

この結果、現場は不正に走るという見立てだ。

(出典:日経ものづくり2017年12月号)

 

経営者の仕事って何?ということを考え直したくなります。

経営者が、

長期的な視野を持たずに、

短期の結果にのみ執着していると、

上記のような事態になってしまいそうです。

現場で汗をかいている仲間への配慮が完全に抜けます。

 

さらに、コストと納期のノルマで悲鳴を上げている現場も少なくないようです。

現場の生の声として、同誌では、以下を挙げています。

・10年前に比べて仕事量は10倍に増えた。

・スピードは2~4倍に速まった。

・高機能への対応が求められる。

・品質向上の要求がある。

・コスト削減の要求がある。

・現場の人手が不足している。

 

こうした変化が起きているにもかかわらず、

経営者が現場に全てを押し付ける「放任主義」に走ったらどうなるでしょう。

 

外部環境が変化しているのに、仕事のやり方は従来のままなのです。

現場の負荷は高まる一方となり、ストレスが蓄積されることになります。

 

 

 

企業活動ですから、経営者が儲けにこだわること自体、悪いことではありません。

そのやり方が問題なのです。

 

先の大手製造企業では、

外部環境が

上記のように変化しているにもかかわらず、

変化に対応した環境整備もせず、単に成果を出すだけを現場へ求めました。

現場から悲鳴が上がるのは当然のことでしょう。

 

人手不足をはじめ、上記に列記をした現場の生の声は、外部環境の変化そのものです。

一見、一連の問題の原因のようですが、そうではありません。

これらは、変化であり、現象です。

 

問題の本質は、

こうした変化や現象に対応しない、

あるいは対応できない経営陣の仕事のやり方のほうです。

 

企業の本質は変化対応業とも言われています。

したがって、利益は、外部環境の変化に適用しながら、適正に出すものなのです。

 

それを「放任主義」というのですから、

利益を生み出す仕事のやり方がズレているとしかいいようがありません。

 

 

 

 

 

3.大手の不祥事を振り返り、わが身を正す

こうした経営陣に率いられた現場は気の毒でしょうがありません。

経営陣と現場の一体感など望むべくもないでしょう。

 

経営者の仕事とは、

現場が不安を持たずに、力一杯働くことができる環境を整備することにあります。

なぜなら、工場経営の本質は他人を通じて経営者の想いを実現することにあるからです。

 

経営者が、利益を安定して稼ぐのを願うことは悪くはありません。

事業継続には欠かせないことです。

 

ただし、それをどのよう達成するかなのです。

さらに、その大きな目的が何かです。

 

他人に働きかけ、やる気を引き出して、

他人を動かすことが

経営者の最重要課題であるとしたら、

「現場放任主義」「現場丸投げ」は絶対にあり得ません。

 

 

 

経営者と現場の一体感こそが中小ならでは強みです。

ですから、

中小製造企業が「現場放任主義」「現場丸投げ」

という状況にあることは少ないでしょう。

しかし、こうした大手の不祥事を振り返り、わが身を正すことも必要です。

 

経営者の仕事とは、

現場が不安を持たずに力一杯働くことができる環境を整備することにあります。

その上での事業活動です。

 

変化に適応した現場の環境整備がされて、初めて、適正なお金が現場から生み出されます。

生産性を高めるにも、リードタイムを短縮するにも、全て現場の環境整備があってこそです。

経営者の大きな目的があるから、現場は頑張れるのです。

 

工場経営の本質は他人を通じて経営者の想いを実現することにあります。

これ抜きでは、経営理念や事業理念は画餅に帰するでしょう。

 

そもそも、何を目的に利益を獲得しているのか?大きな目的はなにか?が問われます。

すべて、現場の内発的動機付けと関係するのです。

こうした根本の問いにしっかり答える必要があります。

 

現場から悲鳴が上がる状況を放置するのは論外です。

一連の大手製造企業における品質問題を改めて、他山の石にしたいです。

 

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