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「変えるべきところを変える」ことが、現場できちんとできていますか?

 

1.異質な価値観を生かせるコミュニケーション力を磨く

ダイバーシティ(diversity)という言葉を目にする機会が増えてきました。

「多様性」です。

 

さまざまな局面で用いられますが、国内企業が直面する多様性に関連して、下記の解説があります。

少子化に伴う労働人口の減少に直面している

今の日本にとっては、人材を多様化するのは待ったなしの課題といえよう。

慶応義塾大学の高橋俊介教授は、

日本企業が直面するダイバーシティを次のように非常にシンプルにレベル分けしている。

・ 多様性ゼロ⇒新卒男子だけの採用

・ 多様性の初歩⇒中途採用

・ 多様性の中級⇒女性の活用

・ 多様性の上級⇒外国人の活用

女性や外国人を問わず、

実力のある人材が最大限の力を

発揮するような環境を提供し、

組織の求心力を高める努力を怠っている企業は、将来の存続が危ういといって過言ではない。

(出典:株式会社ピープルフォーカス・コンサルティングHPから)

社内人財の多様性のことです。

それを、成長の原動力として生かすことができるか否かが問われています。

 

老舗企業の成長の秘訣は、しばしば、下記であると言われます。

「守るべき伝統は守り、変えるべきところは変える。」

 

老舗企業に限らず、一般的に、

長い間、同一の組織や企業に所属しているとある状態に陥ります。

それは・・・、

今の自分たちがベストの状態だと思い込んでしまうこと。

変えるべきところを変える」ことは、意外と簡単なことではないのに気づきます。

 

頭でわかっているが変えられない。

さらに言うと、そもそも「変えるべきところ」自体に気が付かない。

比較対象とするものがないからです。

 

社内人財の多様性は、社内に新鮮な価値観を導入し、新たな比較対象や判断軸を生み出します。

「変えるべきところ」を変えたかったら、経営者は人財の多様性に注目すべきです。

 

 

 

 

 

さて、国内企業では、労働力の流動性は欧米よりも低いと言われています。

昨今、「転職」は普通のことになりつつありますが、まだまだ、特定の企業しか経験しない勤め人が多勢です。

 

貴社の従業員はどうですか?

複数企業を経験してから入社してきた人財はいますか?

 

約7割の国内サラリーマンは中小企業に所属しています。

その組織は200人、100人、あるいはそれ以下程度の規模です。

 

大手企業は、もともと従業員数も多く、人財の多様性が生まれやすい環境にあります。

しかし、中小製造業では、そうはいきません。

意図した明らかな意思が働かない限り、人財の多様性を拡大することは難しいです。

 

そうしたなかで、大手企業も中小企業も、少子化、人口減少という外部環境の変化に直面します。

新卒のみでは、必要な人財を確保できないケースが、今後増えます。

人財の中途採用、場合によっては外国人の採用も考える必要に迫られるかもしれません。

 

外部の人財を生かす環境づくりの重要性が高まります。

従業員が、こうした外部の人財と上手く関わり、相互にプラスの作用が生まれるようにするのです。

多様性に対応するスキルを訓練する必要があります。

 

そこで、重視すべきスキルは「コミュニケーション能力」ではないでしょうか。

 

部下は自分とは異なる。

同僚でも他人であり、自分とは異なる。

こうした認識を持つことかが、コミュニケーション能力を磨くための第一歩です。

 

コミュニケーションの目的は、相手の能力を引き出す(生かす)ことにあると考えています。

上司ならば、なおさらです。

したがって、判断基準が”自らの経験”のみでは、相手の能力を引き出す(生かす)ことはできません。

 

異質な文化や価値観を自社工場へ生かすことが、求められます。

組織としての訓練も必要です。

異質な価値観をいかすコミュニケーション力を磨く

 

 

 

 

 

2.株式会社サンエース

株式会社サンエースは、1940年創業です。

一貫してプラスチック添加剤を始めとする特殊添加剤の製造販売を行っている企業です。

2015年12月期の連結売上高は198億円、従業員数は650人。

 

伝統的な事業分野である塩化ビニール安定剤、

それ以外に、金属石鹸を軸とした

ポリオレフィン添加剤、食品添加剤、家畜飼料添加剤、トイレタリー添加剤などを扱っています。

 

同社の特徴は「多様性」です。

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同社には25の国籍の社員が働いています。

12か国に17拠点を構えています。

 

同社が初めて海外に進出したのは1980年。

シンガポールでした。

 

きっかけは取引先のアジア進出です。

安定供給する現地法人を設けました。

 

ところが、取引先の海外展開がうまくいきませんでした。

同社の海外事業も悪化の一途をたどり、撤退寸前にまで追い込まれたのです。

 

そこで現状打開のため、現地企業の開拓を始めました。

吉田社長は次のように語っています。

「(海外進出の際は)現地のよいパートナーと組む。

25の国籍の社員が働く当社は国境のない小さな社会。

今後もうまく維持、発展させたい。」

(出典:日本経済新聞2016年5月16日)

シンガポール進出時は、日本から社員を派遣していました。

今は現地で経営に携われる人材の育成に力を入れています。

 

国が違えば、求められる製品や工場の運営方法も異なるためです。

今や海外法人のトップは、すべて現地社員が務めています。

(出典:日本経済新聞2016年5月16日)

 

同社はダイバーシティの最先端を走っています。

高橋教授の分類によれば、「多様性の上級」です。

 

同社は、職場の環境づくりが上手なのではないかと推察できます。

中途採用や女性の方がその実力をいかんなく発揮できる職場環境です。

 

ダイバーシティを強みにできる仕組みや管理技術は、明らかに同社のコア技術です。

 

トップをはじめ、現場に、

よいことは外部からも取り入れようという柔軟な考え方が根付いているのでしょう。

 

自分たちが持っている

経営資源のみで成長するには限界がある、

そこで、外部の力を借りよう!という明確な方針がないとできない対応です。

 

そもそも日本人は同質を好み、異質を避ける性質があると言われています。

比較文化学者によると「日本は同質を重んじる文化」であるという。

現に日本社会で働く米国人は、

日本語の「違う」という言葉は、

different(異なる)の意味と

wrong(正しくない)の両方の

意味があり、すなわち

「異なるのは悪いことだ」という価値観が根底にあると主張する。

とすれば、種々雑多なものを

受け入れるというダイバーシティを、

日本人が真に理解、賛同し、推進するのは簡単ではないといえよう。

(出典:株式会社ピープルフォーカス・コンサルティングHPから)

それだけに、同社が持つ多様性への高い対応能力は素晴らしいです。

同社は多様性への訓練をますます積み上げて、柔軟性や機動性、小回り性を高めます。

 

 

 

 

 

3.市場ニーズの多様性に応えるために

今後、市場のニーズの多様性に対応しなければなりません。

 

それなのに、社内での多様性を

許容できなければ、そもそも、

今後の商売が成り立たない、ことに気づきます。

 

海外進出をしなくても、多様を高める訓練はできます。

多様性の初歩や中級で訓練を積むことができます。

さらに、日常のコミュニケーションを通じても訓練ができます。

 

多様性への対応できる組織能力は今後、持続的優位性を築くうえで欠かせません。

ダイバーシティを生かして事業を成長させるスピードをアップさせるのです。

 

人財の多様性を生かす仕組みをつくりませんか?

 

 

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